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01:丸山 啓志

イルカの骨や遺体の
​ お手軽3Dモデル作成と活用

イルカをはじめとして、さまざまな脊椎動物の化石や骨格を研究する上で、3Dデータは重要です.しかし、これまで,3Dデータの取得には、X線CTスキャンやMRI,3Dスキャナーなど,専門知識や高額機器が必要でした.ところが,近年のポータブルデバイス(スマートフォンやタブレット)やアプリの発展によって,写真から3Dモデルを作成するフォトグラメトリーや,LiDARといったレーザーによる3Dスキャンが,お手軽にできるようになりました.また,3Dプリンターの普及により,3Dモデルを簡単に出力できるようになりました.本発表では,iPad Pro やiPhone Proによるイルカの骨格や遺体のお手軽3Dモデル作成例を紹介します。また,お手軽3DモデルやX線CTスキャンで得られた3Dデータを,どのように3Dプリンターで出力するのか,プリントした実物もまじえながらご紹介します.

02:古山 歩

イルカのストランディングでの
​ お手軽3Dフィールド記録

ストランディング調査では、腐敗して膨張していたり、特徴的な傷を負っていたり、様々な状態の鯨類を目にします。私たちは調査の中で、そうした状態を写真に撮ったり、言葉で詳細に記述したりすることで、記録を残しています。しかし、写真や言葉のみでは複雑な特徴を表しきれないこともあります。そこで、より詳細に漂着した鯨類の状況を記録する方法として、iPhoneを使った現場での簡易的な3D記録方法についてお話しします。

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03:森阪 匡通

さわらずに
​ 水中のイルカの体長をはかる

伊豆諸島の御蔵島では水中でイルカを観察できます.しかし野生のイルカであり,触ることは困難です.そんなイルカたちに触らずに体長推定を行えたら,健康状態の指針として使えるのではないかと考え,工学がご専門の先生と一緒に,体をさわらずに測る方法の確立を目指してきました.その結果,イルカを撮影するだけで簡便に体長推定できるシステムを作り,野生ミナミハンドウイルカ85頭の体長を計測し,成長曲線を描くことに成功しました.

04:寺田 知功

空から測るスナメリの個体間距離

様々な種の社会を調べることは,社会進化や種の特徴を理解する上で重要です.単独性の種は他個体と距離をとるのに対し,群居性の種は他個体と近接距離を維持することから,個体間距離はその種の社会を反映する重要な指標であるといえます.野生動物の個体間距離を正確に測定することは困難ですが,近年のドローン技術の発展により,空撮による測定が容易に行えるようになってきました.本発表では,ドローンによって撮影した映像を用いた,野生動物の個体間距離の測定方法について解説します.また,この方法で測定したスナメリの個体間距離の結果を基に,彼らの社会について考察を行います.

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